製鉄所内の作業中に他従業員のミスにより重量物が接触し足骨折、障害12級の認定、約1000万円の賠償金を得た例

事故内容

依頼者(30代男性)は、製鉄所内でクレーンを使用して重量物を運搬する作業に従事していたところ、同僚従業員のミスにより機材に足を挟まれてしまい、骨折する労災事故に遭いました。

依頼者は、約半年間の入通院治療を続けましたが、足関節の機能障害(可動域制限)が残ってしまい、これについて労基署から12級の障害等級の認定を受けました。

 

依頼の経緯

勤務先会社は、都度の労働災害事故報告を出したくないためか、事故後に勤務できない状態だった依頼者を自宅待機扱いにして給与を支給していました(休業4日以上を要する労災事故については都度の事故報告が必要)。

その後に依頼者は業務に復帰後しましたが、やはり足が治っていない関係で事故前のような勤務はできず、かえって、上手く稼働できないことに周囲から不平を言われていました。依頼者としては、他人のミスで怪我をさせられて現状があるのに、勤務先会社の心ない対応に不信感を抱き、当事務所にご相談、ご依頼をされました。

 

弁護活動

事故の原因は他の従業員のミスであること等を指摘して、会社に対して損害賠償請求を行いました。損害賠償の内容は、入通院慰謝料、後遺障害による逸失利益、後遺障害慰謝料等です。

そうしたところ、会社にも代理人弁護士がつき、交渉となりました。

会社は責任があること自体は争いませんでしたが、依頼者が必要な合図や注意を欠いていたことにも大きな原因があるとして、(依頼者からすれば)事実無根の主張を多数しており、そのために大幅な過失相殺がなされるべきであると主張してきました。

これには依頼者も大変立腹し

これらは当方には到底受け入れられないレベルの言い分でした。もちろん、依頼者もこのような言い分を受けて立腹していました。

しかし、だからといって即裁判するということはなく、粘り強く交渉を継続するという方針としました。即座に訴訟を提起することは簡単ですが、訴訟に係る時間を考えると、交渉を継続して妥結できた方が短期間で終わることが多いからです。

その後の交渉においては、勤務先会社のレスポンスは非常に遅く、待たせられてばかりの交渉となりましたが、依頼者は辛抱強く対応し、最終的には、任意和解に至ることができました。

 

結果

最終結果として、それまでの労災保険給付(約200万円)の他に、依頼者は勤務先会社から約1000万円の賠償金を得ました。

辛抱強く対応した結果、良い結果とすることができました。

労災事故に遭われて、お悩みの方はぜひ一度、ご相談なさってみてください。
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